インボイス制度が導入されると、誰がどんな影響を受ける??あなたの立場はどこですか??
納税されない消費税をなくすために
柿の葉すし
これまでのおさらい
今年の改正に向けて、消費税のキホンのキをのんびり書いてきました
今日は先へ1つ進めようと思いますが、その前におさらいです
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納税されない消費税がある??インボイス制度が導入される理由を簡単に解説します
納税されない消費税をなくすために
母さん税理士がトマト100円+消費税8円を買ったら
消費税8円を負担するのは母さん税理士
納税するのは農家さん(4円)、加工業者(2円)、スーパー(2円)です
それぞれの消費税を合わせると8円になります
この中で、農家さんが免税事業者※だったら
農家さんの4円は納税されず、農家さんの利益になります
※消費税の特例で、小規模の事業者は消費税の申告納税をしなくていいよ、というものです
この納税されない消費税4円をなくすために、2019年10月改正でインボイス制度が導入されます
どのように納税されない消費税4円をなくすかというと、、、
加工業者が納税する消費税は
預かった消費税6円-支払った消費税4円=2円
このように計算しています
インボイス制度が導入されると
支払った相手先が免税事業者の場合、支払った消費税4円は引けなくなります
つまり、加工業者が納税する消費税は、預かった消費税6円になります
すると母さん税理士が負担した消費税8円は
スーパー(2円)と加工業者(6円)が納税します。
それぞれの消費税を合わせると8円、納税されない消費税がなくなるわけです
加工業者の立場になって考えてみる
加工業者の立場になって、消費税の納税額と利益を考えてみましょう
農家さんが消費税の申告納税をしていれば
消費税の納税額は2円(6円-4円)
利益は30円(80円-50円)
農家さんが免税事業者でインボイス制度が導入されると
消費税の納税額は6円(免税事業者から買った場合は、消費税4円を引けない)
利益は26円(80円-54円)
ここで注目すべきは、消費税の納税額が増えたことではありません!!
消費税は、母さん税理士が負担すべきものを、かわりに納税しているだけです
加工業者が負担しているのではありません
注目すべきは、利益が減ることです!!
母さん税理士が加工業者だったら、
・消費税の申告納税をしている農家さんから買うようにする
・免税事業者である農家さんに値下げ(54円から50円へ)を依頼する
どちらかの行動をとるでしょう
値下げしてもらえば、農家さんが免税事業者でインボイス制度が導入されても
加工業者の利益は30円(80円-50円)とこれまで通りです
そして、納税されない消費税4円を利益としてきた農家さんは
残念ながら利益が減ることになります
さて、あなたはどの立場の事業者ですか?
免税事業者の農家さん??免税事業者から購入している加工業者??
長くなったので、今日はここまで!!
~今日のつぶやき~
明日で7月も終わりです
7月の申告は順調に終わり、8月申告の準備中
8月は短い(夏休みがあるので)ので早め早めに進めたい。。。