法人化を検討するときには年金・健康保険もシミュレーションする必要がある
個人で事業を始め、売上が大きくなってきたのでそろそろ法人化を考えている
という相談をよく受けます
売上が1000万円を超えると次の理由から法人化を考える個人事業主の方が多いようです
・法人化で2年間消費税が免税になるから
・所得税率より法人税率のほうが低いから
・節税対策がしやすいから
それでは法人にすれば必ず節税になるのでしょうか
個人事業主の税金(所得税、住民税、事業税)と法人の税金(法人税、住民税、事業税)の比較をすれば
法人の税金のほうが低くなることが多いでしょう
しかし、これに年金・健康保険を考慮すると
法人化で節税した金額よりも年金・健康保険の負担が大きくなることがあります
(個人事業主のうち従業員が5人以上(例外あり)と法人は厚生年金・健康保険に加入しなければなりません)
従業員の人数、給与の金額によって厚生年金・健康保険の負担額は異なりますが
人数が多いほど、給与額が高いほど、負担は大きいです
また従業員の気持ちも考慮する必要があります
個人事業主で雇用していた従業員に給与25万円を支払っていた場合
給与(基本給)250,000円
所得税 6,530円
雇用保険 1,250円
手取り金額 242,220円
従業員の手元に振り込まれる金額は242,220円です
法人化して厚生年金に加入すると
給与(基本給)250,000円
所得税 5,200円
健康保険 12,961円
厚生年金 23,176円
雇用保険 1,250円
手取り金額 207,413円
従業員の手元に振り込まれる金額は207,413円です
厚生年金に加入して喜ばれる従業員もいると思いますが
今までと変わらない環境で手取り金額が下がることに不満な気持ちになる従業員もいるかもしれません
厚生年金・健康保険を税金の支払と考えるか、ご自身と社員の将来のための貯蓄と考えるかで
負担に感じる大きさも異なるでしょう
法人化を検討するときは、事前にこれらを把握して準備してから法人化することが大切です
麻紗子税理士事務所ではこのようなご相談を受けた場合
ご相談を受けた年の前年から3年間の実績と予測を比較し
翌年以降3年間、個人事業主を続けた場合と法人化した場合のシミュレーションをします
将来のため・・・と思いつつ、年金に対する信用がないので支払いたくないという事業主様が多いです
私も・・・そう思います
週末、浜名湖に旅行に行きました
テニスをしたり、遊園地に行ったり、久しぶりにいい汗かきました~
自分へのお土産は長坂養蜂場で・・・
「女王のしずく」効きそうでしょ(笑)